杉山スキー&スノースポーツスクール 資料請求  
Sugiyama Ski & Snowsports School International & Japanese Div.

2016年11月

2016.11.13 杉山野外塾日記

銀嶺

img_0023

これほど気持ち良く終日快晴になるのは、一年のうちでも一体何回あるだろうかと思うような好天のなか、北アルプスの五竜遠見に登ってきました。
 
後立山の中で主要な人気コースでもあるこの登山道は、少し前までは沢山の登山者でにぎわっていたことでしょうが、今日は既にゴンドラリフトが運休しているせいもあって、他の登山者に出会うことも無く、私たちだけで静かな山歩きを楽しむことが出来ました。
今日は普段志賀高原から見慣れているあの稜線を歩いているのだと思いながら、何度も志賀高原方面に目をやり、横手から赤石、寺子屋から岩菅へと続く稜線を遠くから眺めながらの歩きでした。
 
先週の降雪で、北アルプスの稜線は太陽に照らされ眩しいほどの銀嶺でした。

大凶作?!

img_1719
振り返るとそろそろ一年ほどになりますが、前年の冬の小雪傾向以来、山の自然が私にとってはかつて経験の無いことの連続です。
 
志賀高原はすっかり紅葉も終わり、賑やかだった落葉樹の森は、陽の光が入り、一年の中でも最も林床が明るい時期です。
 
そんなブナ林を歩いていて、やはり今年は“異常”な印象を持っています。
 
普通であれば、ミズナラの大木の根元は、歩くたびに踏み潰してしまうくらいドングリが落ちているのですが、この秋は全く足にあたらないどころが、座り込んで落ち葉をどけて一生懸命探してみて、ひとつかふたつ見つけるのがやっとです。
 
森の闖入者である私にとっては
 
「ドングリ少ないなぁ」
 
で済むことですが、一年のうちで最も栄養を蓄えなければならい森の動物たちにとって、これは相当に大変な事態ではないかと思います。人類でいえば、世界的大食糧危機ではないでしょうか。平成の大飢饉状態です。
 
半径数キロにわたりおそらく人間は私しかいないこの森は、静まりかえっていますが、そんなことを考えながら感覚を研ぎ澄ませてみると、動物たちの悲しい叫びが聞こえてきそうです。 
 
一見すると、いつもの秋と何ら変わり映えのしない晩秋の森ですが、大変なことが起こっているようです。
本当に“異常”なことなのか、それとも良くある“自然界の気まぐれ”なのか、この先も注意深く観察を続けていかなければならないと思っています。